ハリポタ観た。全編を覆い尽くすイギリス特有のドヨヨンとしたグレーの色調。
今までのような「事件とその解決」といったスッキリ感が無くひたすら状況説明と問題提議で終わってしまうモヤモヤした感じ。しかし次作への期待感は否が応にも盛り上がる。
ストーリーの複雑さも悪人達の残虐さ、憎々しさも作を重ねるごとにヘヴィーになっていき、初回作に漂う子供向けのおとぎ話的な要素はすっかり無くなっている。
この映画は今までの作品を全て観て登場人物の人となりを全て知っている事が前提となって話が進むので、この作品だけをポンと観ただけではまるでチンプンカンプンだろう。
映像の作り込み、俳優たちの持ち味の出し方、どれもが非常に高いクオリティーで作られている。でも多分一番苦労したのは本のストーリーをどれだけ映画の尺の中に押し込めるか、という部分だっただろう。
せっかく鰻食ったんだけど鰻撮るの忘れちまった。夕焼けでどうか一つ。
男のロマンとか根性とか、そういうものを描くには戦記モノというのはとても手っ取り早い感じがする。この映画も、やぁっぱなぁ、と感じてしまった。日本軍の正気とは思えない(事実、狂っていた)海上特攻などという作戦に翻弄され貴重な命を落としていった男たちの無念や哀悼、怒りをもっとエグく表現する必要があったのではないか。もっと当時の日本軍参謀を批判する言葉が必要だったのではないか。男たちのすぐ隣に「死」がデンと腰を下ろし何がどう転んでもその先には死あるのみ、というヒリヒリした緊張感も足らなかった。出演者がみんな大きくて丸くて、栄養行渡っていまぁす、みたいに弛んでいたし。中村獅童の熱演は良かった。
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